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KISS

2011–05–25 (Wed) 00:13
このお話は、先日が、キスの日だったそうで、
何か小さなお話になりそうだと書いてみました。

体調が万全には回復していないようですので、
短いお話となりました。
ただ、深読みしたい方には、ある意味、面白いかも知れません。
出きれば、もっと時間を掛けたかったお話しです。

でも、書ききっていないこれも、それなりに、
個人的には嫌いじゃないです。


それでは、行ってらっしゃいませ。






KISS

私は、心が狭い。
貴方の事になると、我慢が効かなくなってしまう。
今日も、いつものように情報入手に行ったあの店で、
店主がさも愉快そうに笑いながら、躊躇いも無く貴方の肩を抱くのを、
私がどんな思いで見ていたことか。
長い爪で、貴方の顔の輪郭をなぞったりなどされて。
私の指先で同じように辿って、あの爪の感触を忘れさせなくては気が済まない。
貴方は、くすぐったそうに目を細めるけれど、
あの時は、不快そうに店主を見返していたのだった。
その違いが、私を宥めると知っているだろうか。



僕は、心が狭い。
お前の事になると、不安を抑えられなくなってしまう。
今日も、視察に行ったファントム社の直営店で、
売り子や若い母親たちが、お前にあからさまに秋波を送っているのを、
僕がどんな思いで見ていたと思っているのか。
撫でまわし、絡みつくようにお前を舐めつくす視線。
僕には、そんな風に人目も憚らずお前を見詰める事など出来はしない。
お前は、視線を軽々と断ち切ってしまったが、
今この時、僕の瞳の奥底までを覗き込んでくる。
その違いが、僕を安堵させると知っているのだろうか。



「こら、くすぐったいだろう。」
顔の輪郭をなぞる私の指先を、主の肉の薄い手が掴んで止めた。
掴まれたまま、主の手を私の唇に引き寄せる。
形の良い、小さな爪の一つ一つに、キスを落としていく。
視線は、宝石のような主の瞳から外さない。
私以外の何者も、こんな風には寄せ付けないのだと実感するのは、
私の独占欲を満足させ、嫉妬の嵐を鎮めていく。
主を、私だけが好きなように出来るのだ。
「坊ちゃん・・・。もう一度、ね?」
耳元で、甘く低く、息を吹き込まれるように囁かれるのに、主は弱い。
これも、私だけが知っている事だった。
そして、耳に接吻する。
先程の余韻でまだ敏感な主は、びくりと体を跳ねさせて、短い声を零す。
「あっ・・。」
声の高さが、私のタガを外す。
「いい声ですね、坊ちゃん。」
主の手が、私の指の戒めを解いた。
小さなキスを連ねながら、首筋を降りていく。
溜息と、零れる声にゾクゾクする。
「もっと、啼いて。私の為にだけ・・。」
主の肌の匂いが強くなったのは、体温が上がったからだろう。



頬から顎へ、顎から、反対側の頬へ。
少しひんやりとする指先で、何度も僕の顔の輪郭をなぞる。
ヤツは、僕の瞳を、その視線で捕らえたまま、至極真剣に遊んでいる。
緩急をつけてなぞられる感触がくすぐったくて、
制止させる言葉を吐き出した。
同時に、ヤツの悪戯な指を掌に包んで拘束する。
ヤツは、拘束された指を引き戻し、僕の指の一本一本の爪に、
柔らかなヤツの唇を感じる。
ヤツの視線に絡め取られて、目を逸らせないでいた。
こんな風に視線を絡み付けて来るのは、僕にだけなのだと感じるのは、
僕の心の波紋を鎮めて、不安を溶かしてゆく。
ヤツは、僕だけを視線に、腕に閉じ込める。
耳元に唇を寄せて、声を潜めて吐息で囁いてくる。
僕が、そうされるのに弱いと、こいつだけが知っているのだ。
耳が、熱い。
冷たく感じる柔らかな弾力が、耳に押し当てられた。
温度差は、僕を刺激する。
まだ冷めきっていない余韻を内包していた僕は、あられもない声を上げてしまった。
ヤツの低く甘い、染み入るような声音が、体から力を奪う。
戒めていた手がはらりと解け、ヤツの指は自由を取り戻す。
僕の唇を割るヤツの指。
クラクラと眩暈を覚えて溜息を溢れさせた。
僕に聞かせる為に音を立てながら、首筋を、キスが連なり落ちてゆく。
軽く吸い上げられるだけで、体の奥の熱さが呼び戻されて、
言葉にならない短い音が、僕の喉から飛び出すのだった。
ヤツが、執着の言葉を寄越した。
抗いようもなく、僕の体温が反応してしまう。
きっと、ヤツはお見通しだ。
ほら、僕の唇を塞ぐ。
重ねた唇を、感触を確かめるように擦りつけ、食み、辿る。
このまま、キスは深められていく。
僕が、キスを好きだとヤツだけが知っているから。



End



※※※  ※※※  ※※※

あとがき

次回作、クラクラしながらかいていますヽ(^o^)丿



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たままはなま

Author:たままはなま
生息地域 日本で唯一、神無月の無い県
誕生日  5月24日(双子座)
血液型  AB型
行動の指針 後悔は少ない方がいい。やらずに後悔する位なら、今やって失敗した方がいい。「このままで、明日、命を落としても後悔しないか?」これが、最終判断の基準です。
黒執事キャラ占いで、47%がセバスチャン、タナカが33%、劉が10数%、葬儀屋が8%、アバーラインが数%、坊ちゃんが1%で出来ていると出た人。
歯医者の待ち時間や、通勤の運転中にも、次回の執筆のネタを考えている創作好き。
こんな管理人でございますが、どうぞ宜しくお願い申し上げます<(_)>

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